9 銀柳 米柳 数挿け 挿け方
銀柳はかわやなぎのことで、これを三百本・五百本と数多く挿けることがある。その挿け方として、先ず数本を同じ長さとならないように流れをもたせて一つの束とする。そして束としたものを、半ばより下の芽をきれいに取って一本づつ揉めて姿を整えていく。このような束をいくつか作って組み合わせ、全体の姿に挿け上げていくものである。一本一本の枝が流れを作り出し、繊細な線の美をかもし出すようにして挿けることが大切である。
また、米柳はこおりやなぎのことで、これを数多く挿ける方法としては、銀柳のそれと同様である。米柳は「内用」や「留流し」などに挿けると、特にその繊細な美が引き立つものとされている。この応合いの花としては、草花や、また木物であれば椿などを添えて挿けるとよい。