5e 庭前の草木挿花に用捨すべき心得
 「庭前の草木挿花に用捨すべき心得」として、来客のために、庭前にある草木を床へ挿けてはならないとされている。これは、庭の花と床に挿けた花が喧嘩し、興ざめとなるためである。ただし、雨中の来客の時に、外に花を買い求めることが出来ない場合、また逗留の客、つまり旅先でしばらく宿泊していくことになる客に対しては、庭前にある草木を用いることも仕方ない。このような例外として庭前の花を用いるときは、事前に客に許しを請う挨拶をすることが大切である。